生まれてくる赤ちゃんのために…
「おなかの赤ちゃんに栄養をとられて歯がボロボロになった」などとよく言われますが、実際にはそんなことはありません。
けれど、むし歯や歯周病が進みやすい時期であることは確かです。
妊娠中は・・・
- ホルモンバランスが変化し、お口の中の歯周病菌が増えやすくなります。
- 免疫力や抵抗力が低下しやすくなります。
- お口の中を洗浄してくれる唾液(つば)が少なくなります。
つまり、妊娠中は「むし歯」や「歯周病」になりやすくなるのです。特に妊娠中の歯周病(妊娠性歯周炎) は、早産や低体重児出産のリスクを約7倍にも高めると言われています。妊娠中こそ歯科治療が必要なのです!

マイナス1歳から始めるマタニティ歯科
歯周病が進むと早産の危険性が7倍も高くなります!
出血や歯ぐきの腫れといった程度でしたらきちんと歯磨きをしていけば健康な状態に戻すことができます。
歯科検診を受け、正しい歯磨きのポイントを習得し、しっかりとケアをして歯周病を治療・予防していきましょう。

赤ちゃんの歯はもうできています!
妊娠7週目位に歯の「芽」ができ始め、4カ月頃になると少しずつ硬い歯になってきます。
丈夫な歯を赤ちゃんにプレゼントするために、栄養のあるバランスの良い食事をとるよう心がけましょう。

むし歯は赤ちゃんへ移ります!
生まれたばかりの赤ちゃんのお口にはむし歯菌はいません。
お子さんのお口の中に住みつく細菌は、お母さんのお口の中にいる菌がスプーンやはし、スキンシップを通して感染して定着したものが多いことが知られています。
お子さんのお口を守るためには、まずお母さんのお口を清潔な状態にすることが大切です。
妊娠中に積極的に検診を受け、出産前にむし歯は治療しておきましょう。
また、歯科医院での徹底したクリーニングを受けたり、キシリトールやフッ素も上手にとり入れてむし歯を減らしましょう。

妊娠中「むし歯」や「歯周病」になりやすい理由
女性ホルモンの変化
妊娠中に分泌される女性ホルモンは、歯周病菌の増殖を促します。そのために歯周病菌が活性化し、歯ぐきの腫れや出血など炎症を起こしやすくなります。
つわり
つわりがひどい時期は吐き気があるため、歯磨きが不十分になりがちです。更に食生活でも酸味の強い食べ物や甘い菓子を食べたくなったりと、食べ物の好みに変化が起こり、お口の中が酸性に傾き、虫歯ができやすくなります。
免疫力の低下
妊娠中は免疫力・抵抗力が低下しがちです。そのため、お口の中で細菌が繁殖しやすくなってしまいます。
不十分な歯磨き
つわりや体調の変化により食事の回数や間隔が不規則になったり、頻繁に間食をするようになる方が多くなります。そのため朝晩の歯磨きだけではお口を清潔に保つことが難しくなります。
治療を受けるタイミング
妊娠初期 1〜4ヶ月
切迫流産の可能性があるため、緊急を要する症状がなければ、このタイミングでの治療は控え、応急処置のみにとどめます。
妊娠中期 5〜8ヶ月
安定期に入ったら、特別な配慮を要する治療以外は問題なく行えます。この時期にしっかりと治療してしまいましょう。
妊娠後期 9ヶ月〜
陣痛が起きる可能性がありますので、基本的にこの時期に入るまでに治療は終わらせます。もしくは産後の治療を検討します。
おうちでできる口腔ケアの方法
飲み物を上手にとってお口スッキリに!
お口を清潔に保つには歯みがきが効果的ですが、妊娠中はつわりでしっかりできないことも多いでしょう。
そんなときは食後にお水やお茶を飲んだり、お口の中をすすいだりするだけでも違います。とくに、緑茶には殺菌作用のあるカテキンが含まれているので、食後の飲み物としてぴったりです。
ただし、カフェイン摂取量の点やほかのよい菌まで流してしまう可能性もあるため、飲みすぎには注意してください。

フッ素やキシリトールは積極的にとりましょう!
フッ素は歯の再石灰を促し細菌の増殖も抑えます。そして、キシリトールはそのフッ素の働きを助けます。日常的に使う歯みがき粉や食後に噛むガムをこれらが含まれるものにし、積極的に活用するとよいでしょう。
キシリトール100%ガムを一日3回ほど摂ることは、虫歯菌を抑制する効果が大きいことがわかっています。但しキシリトールが50%以下では効果は期待できませんので上手に選んでください。

規則正しい生活を心がけましょう!
ストレスは免疫力を低下させます。
規則正しい生活を心がけ、外に出て散歩したり太陽の光を感じたりすることでリラックスする時間を持つことが大切です。

すぎもと歯科の子育て支援
すぎもと歯科では、ベビーラック等も用意していますし、保育士による無料託児サービスも行っていますので、出産後も赤ちゃん連れで安心して通院していただけます。
妊娠・出産・育児とお母さんにとって大変な時期ですが、ママと赤ちゃんの健康な歯をつくるため、一緒に頑張りましょう!

そしてかわいい乳歯が顔を出したら、どうぞお連れください!
お子さんの大切な歯と心の健康を守るために、むし歯になる前に、痛くなる前に、きちんと歯科医院で予防処置をしていきましょう!
妊娠中の歯科治療についてのご質問などは、小児歯科専門サイトの「マイナス1歳からの虫歯予防」ページに詳しく載せていますので、ご覧ください。
かわいい赤ちゃんに会えるその日まで 元気にお過ごしください。
そして、楽しく子育てをしていきましょう!


