歯磨きしても歯周病になるのはなぜ?

皆さん、こんにちは。
江南市すぎもと歯科・歯科衛生士の葛島です。
しばらく暑い日が続いていますね。各地で梅雨明けの発表がありましたが、東海地方もあと少しでしょうか。
今のうちから暑さ対策をしておきましょう!

さて、先日初診でみえた患者さんから『毎日歯磨きしているのに、なぜ歯周病になるんだろう??』というご質問を頂きましたので、お話をさせて頂きます。

日本人の多くは歯磨きにとても熱心で、平成28年の調査ではなんと【98%の人が毎日歯磨きをしている!】という結果が出ました。
ところが残念なことに、歯周病の人は増加しています。
これは、歯磨きによるむし歯や歯周病予防の成果をなかなか出せていない!ということになります(´・ω・`)・・・

そこで、皆さんに質問です。
『歯磨きで落とすものは、何ですか?』 答えは〝細菌〟です。

皆さんが食べかすと呼んでいる汚れ=プラーク(歯垢)は、実は細菌の塊で、耳かき一杯程度のプラークには、約1000億個の細菌が存在します。
さらにこの細菌、繁殖力がすごく、歯と歯の間や歯周ポケットなど磨きにくいところに留まると、物凄い速さで繁殖します。

そこで私たち歯科衛生士が,歯磨きを頑張る患者さんたちにお伝えたいのは、ただ闇雲に磨くのではなく、
歯磨きは〝細菌〟を取り除く行為として認識してもらうこと
歯ブラシが届きにくい部分の細菌が繁殖しないように、365日取り除くのが大切だと知ってもらうこと

歯磨きだけでは、約6割の汚れしか落とせず、歯と歯の間の汚れが残りの4割を占めると言われています。
歯並びの関係で歯ブラシで届かない所、歯と歯の間などは、フロスや歯間ブラシなどの補助的なお掃除用具なども使用し、しっかり汚れを取り除いて頂きたいのです。

ここにライオン㈱が調査した、一般の方はどのくらい歯磨きができているかの表があります。

・「歯磨きに自信がある」と答えた方も「自信がない」という方とあまり変わらない磨き残しが見られる。
8割の人は半分の50%も磨き取れない。 という結果です。

「磨いている」と「磨けている」とは決して同じではない!ということなのです。
皆さんのセルフケアで取りきれない汚れは、私たち歯科衛生士が、定期的なお掃除の中で取り除くお手伝いをさせて頂きます!
むし歯や歯周病予防のためにも、ぜひ定期的なお掃除を受けましょう。

また、すぎもと歯科ではいつでも顕微鏡によるお口の中の細菌の検査を行うことが出来ます。
気になる方はぜひ、歯科衛生士にお尋ね下さい。

この記事を書いた人

すぎもと歯科・歯科衛生士

愛知県江南市・すぎもと歯科で働く歯科衛生士・スタッフが交代でブログを執筆しています。歯やお口の健康に役立つ情報や、子育て中の保護者の方を応援する記事を発信していますので、ぜひご覧ください!