皆さん、こんにちは。すぎもと歯科、歯科衛生士の戸谷です。
毎日乾燥した日々が続き、リップやハンドクリームが手放せないようになってきました。
そんななか、お子さんの口の周りが真っ赤になったり、よく舌で舐め回したりしているのを見かけませんか?
今年は特に『なめまわし皮膚炎』が増加しているようです。
なめまわし皮膚炎とは口唇の乾燥に繰り返し舌でなめるという物理的な刺激が加わることによって口周りが荒れる皮膚病です。

症状として口のまわりの舌が届く範囲にくっきりとした赤みがでたり、亀裂や角質の剥離もみられます。 皮膚を湿らせようと口周りを舐め回す度に 皮膚が傷つき荒れて乾燥するという悪循環におちいりなかなか治らなくなってしまいます。 実は唇を舌で舐める癖があると唾液の蒸発で唇の水分が奪われ、さらには唾液中の酵素がバリア機能を壊し乾燥を悪化させてしまうのです。 唇の表面は角質層が非常に薄く、外からの刺激をブロックするバリア機能も弱めです。 このため乾燥した空気や摩擦などの外的刺激をうけやすく水分が蒸発しやすい構造になっています。 これらの構造的な弱さに加え、口呼吸や摩擦、紫外線、食生活の乱れによるビタミンB群の不足などの要因が唇の乾燥に追い打ちをかけることになります。 唇の乾燥は舐めるよりも『守る』ことで改善できます。 ●リップクリームやワセリンを塗る習慣をつけましょう ●ストレスや癖で無意識に舐めてしまう方は手鏡で確認したり他の動作(深呼吸する、飲み物を少し口にふくむ等)といった方法もあります。 ●加湿・水分摂取・鼻呼吸の習慣をみにつける 室内が乾燥すると唇の乾きも進みます。加湿器を使い乾燥しない環境をつくることも大切です。 また鼻呼吸を意識することで唇や口腔内の乾燥を防ぎやすくなります。 唇が乾燥したとき、つい舌で舐めてしまうのは仕方のないくせかもしれません。 しかしその行動が乾燥→舐める→さらに乾燥…という悪循環を生み出し唇の状態を悪化させてしまうことをぜひ覚えておいていただき、正しいケアをしていきましょう! |
