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フッ素配合歯磨き剤にも特徴が

こんにちは。江南市すぎもと歯科、歯科衛生士の荒木(杏)です。
気がつけば今年も残すところあと一ヶ月ほどとなりましたね。学生の頃と比べると、とてもあっという間に毎日が過ぎていったように思います。

さて、突然ですが皆さんはご自身で使っていらっしゃる歯磨き剤の成分欄をご覧になったことはありますか?
フッ素配合と書かれているものでも、実は成分欄には「フッ素」とは記載されていません。
日本で歯磨き剤に添加されるフッ素は、
・フッ化ナトリウム
・モノフルオロリン酸ナトリウム
・フッ化第一スズ
の合計3種類あります。

そもそも、何故フッ素配合歯磨き剤を使う事が推奨されているのでしょうか。
ひとつは、酸によって溶けだした歯の成分を再び歯に戻してくれる、再石灰化を促してくれるから。
そしてもうひとつ、歯垢の中に住んでいる虫歯菌の働きを弱め、作られる酸の量を減らしてくれる、すなわち歯を溶かしにくくしてくれるからです。
長期間使用することで酸に溶けにくく強い歯にしてくれますよ!
また、フッ素の種類によって、それぞれ特徴が違っています。


●フッ化ナトリウム
*メリット
→即効性がある→エナメル質表面の耐酸性が高い
*デメリット
→歯の内部に浸透しにくい


●モノフルオロリン酸ナトリウム

メリット
→フッ化ナトリウムよりも3倍以上歯の深部まで浸透し、耐酸性を示す
*デメリット
→表面の耐酸性はフッ化ナトリウムに劣る
→歯垢をしっかり落としてからでなければ本来の力が発揮されない


●フッ化第一スズ
*メリット
→虫歯の原因菌の発育を阻止するため、強い虫歯予防効果が得られる
*デメリット
→歯垢をしっかり落としてから使用しないと、黄色や茶色の着色がみられることがある


それぞれメリットデメリットがあるので、一概にどれが良いというふうには言えませんが、
●フッ化ナトリウムは健康な歯の虫歯予防に効果的で、比較的扱いやすい
●モノフルオロリン酸ナトリウムは磨き残しが少ない方、また、歯の質が弱い方には特にフッ化ナトリウムと併用して頂くのがおすすめです。
●フッ化第一スズは現在あまり薬局などでは見かけませんが、こちらも使用される場合はフッ化ナトリウムの歯磨き剤を使ってしっかり歯垢を除去した後に、使って頂くのがおすすめですよ。

フッ素配合のハミガキに関しては、フッ素を洗い流しすぎないことが大切なので、気持ちが悪くない程度に少量の水でのすすぎにとどめておきましょう
水の量は10~15ml(おちょこ1杯くらい)で、回数は1回が理想です!
検診時、おうちで使っておられる歯磨き剤について気になる方がおられましたら、どうぞお気軽に歯科衛生士までご質問くださいね。

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