皆さんこんにちは。
江南市すぎもと歯科・歯科衛生士の杉本(ま)です。
今日は、先日患者さんに教えて頂いた絵本の紹介したいと思います。
もうすぐ1年生になる女の子が、どうしても指しゃぶりが止められないというお話で、 題名は「ゆびたこ」です。
絵本の表紙には、何とも美味しそうに指しゃぶりをしながら寝ている幸せそうな女の子が描いてあります。
ある日のこと、突然 親指に出来たゆびたこがしゃべり始めます。
「あんたがいっぱい吸うてくれたから、こんなに成長出来たわ」
「これからももっと指しゃぶりをして、わいのこと大きくしてくれや~」
「ええ…うそやろ~どうしよう~」
と女の子が頑張って指しゃぶりを止めるまでのストーリーが何とも子供らしく描かれています。
ですが…その絵が何ともシュールに描かれていて…。子供にとってはちょっとショックなのかも知れません。患者さんのお子さんも「もう指チュッチュッ止める!」と親指をぎゅっと隠したそうです。
でも絵本自体はとっても大好きで、毎日読んで!とお母さんの元へ持ってくるそうです。
子供にしか分からない怖さだったり、面白さがあるんでしょうね。
「指しゃぶり」それが すべて悪いものか・・というと決してそうではありません。
生後2ヶ月~3ヶ月の赤ちゃんは、指しゃぶりをすることで、遊びながら口の中で指の感触を学んだり遊びの一種だったりするので、3歳頃までは無理には止めさせる必要はないかと思います。
しかし、4歳以降の指しゃぶりは歯や顎の発達時期と重なり、歯並びに悪影響を及ぼします★
噛み合わせも悪くなり、食べ物を前歯で噛むことができないため、口を開けたままで噛むようになり、クチャクチャと音をたてたり上手く飲み込めなかったりします。
また口が開いた状態の「お口ポカン」になり細菌も口の中に入りやすくなるので、病気になりやすくなります。指しゃぶりが健康に与える影響はとても大きいのです。
指しゃぶりを止めるには色々な方法があると思いますが、この様に絵本を利用して止めさせてあげるのも一つの方法でしょう。
「ゆびたこ」の作者の方自身も、もいつも指しゃぶりを止めたいなーと思っていたそうですが、ぜんぜん止められなかったそうです。
でも気がつくといつの間にか指しゃぶりをしなくなっていて、自分の中で少しずつ大人になっていったということです。
どうしても他の子と比較したくなってしまいますが、どうぞ指しゃぶりをしていても叱ったりはしないであげて下さいね。余計にストレスを感じやすくなります。
夜、指に絆創膏を貼ったりしなくても、保護者の方が隣で手を繋いでゆったりと眠ってあげると子供は親の体温を感じ、ストレスが軽減され安心感を得られてぐっすりと眠れるかと思います。
子どもは一人一人違います、その子が成長するきっかけだったり、何かのタイミングで親子で「今日から指しゃぶりは止めようね」と約束をしてみてはいかがでしょうか