皆さんこんにちは。
江南市すぎもと歯科・歯科衛生士の杉本(ま)です。
夕方になると一気に冷え込む日も多くなりました。皆様体調管理に気をつけてお過ごし下さい。
先日患者さんから『最近 舌の置場所が分からなくなって…』との相談を受けました。
[舌の置場所!?]
皆さんはいかがですか?お口の中で、舌がどこの位置にあるか?気にしたことはありますか?
普段は舌の動きを意識したことはないでしょうし、他の人の位置と見比べたりすることもないと思いますので「どこにあるかなんて考えてもみなかった・・」という方がほとんどかと思います。
でも実は、舌にはおさまるべき正しい位置というものがちゃんとあります。
口を閉じてリラックスした状態で、自然と舌が収まっている位置、それがあなたの舌の位置です。
さあ・・どこにありますか?
正しい舌の位置というのは『舌の先が上の顎に触れている状態』です。
舌が前歯に触れていてはいけません、前歯の根元近くにある膨らみを触っている事が大事です。
ここを”スポットポジション”といいます。
唾を飲み込んで見てください。舌の位置が動かず、舌の先もスポットに触れたままなら大丈夫です!
しかし、舌がこのスポットポジションでなく、前歯の裏に触っていたら、それは定位置よりも低い位置に下がってしまっている状態で、これを「低位舌」といいます。
原因は舌の筋力が弱くなったためです、
毎日2000~3000回も、食べ物や飲み物、ツバを飲み込んでいると言われますが、その度に舌が歯に押し付けられていると、その力は歯を動かしてしまうことになります。
お子様の場合は、幼児期が過ぎてもサ行やタ行など、舌の先を上顎に付けて発音するものに関して、発音しにくくなります。
低位舌は、様々な健康被害をおよぼし、歯並びにも悪い影響が出てしまうのです。間違った位置に置いた舌の力で歯を押してしまい、歯列不正なってしまいます。
例えば、「開口」という不正咬合は、奥歯を噛み合わせても前歯が噛み合わず、奥歯を早く失なうことになったり、口呼吸になりやすくなります。
口呼吸になると、唾液量が減るので口の中が乾燥し、細菌が増え口臭や虫歯・歯周病の原因にもなります。また鼻呼吸がしづらくなり、就寝時にいびきをかきやすくなります。
いつもお口をぽかんと開いた状態のお子さんがとても多くなっていますが、下の歯の裏側や、歯と歯の間に舌が出たまま・・というような「舌癖」がみられる場合は、早めに治すことが必要となります。
普段気にも止めていなかった舌の位置や動き かもしれませんが、とても大切なことですので確認してみて下さい。
次は、舌の癖やお口ぽかんを直す方法についてお伝えします。