江南市すぎもと歯科・歯科衛生士の杉本です。
歯周病と全身疾患との関係はよく知られてきてますが、肝炎・メタボについても調査がされ発表されました。そのニュースから抜粋してご紹介します。
以前は「口の中の病気と体の病気とは無関係だ!」と思われていました。
しかし、歯ぐきも体もタンパク質でできていて、細菌にとっては栄養分です、そこから細菌が血液中に回っていくことがわかっています。
「歯は外から見える臓器」とも言われ、細菌の侵入口にもなっているのです。
心筋梗塞、動脈硬化、脳梗塞…これらも一見、歯とは関係なさそうですが、実は歯周病と密接に関わっているのです。
例えば、歯周病の人は心筋梗塞になる確率が2.8倍だと言われています。心筋梗塞で亡くなった方の血栓を調べたところ歯周病菌が大量に発見されたそうです。つまり血管内に歯周病菌が侵入し、血栓の一部になっていたのです。他にも口腔内には血液凝固させる細菌がいることもわかってきました。
脳梗塞も心筋梗塞と同様に歯周病菌が見つかることがあるとのこと、そして同じく血管が詰まる閉塞性動脈硬化症は発症リスクが歯周病の有無によって5倍も違うといいます。またこうした血管疾患以外にも、がんや肝炎との関係性も報告されています。
そして病気だけでなく、中高年になると気になるメタボリックシンドロームも歯周病と関係があるのです
歯周病は30代から増加し40代以上では8割が罹患しているといわれている、いわば“国民病”ともいえる病気ですが、メタボになる確率は歯周病でない人に比べ 重い歯周病の人は男性で1.3倍、女性で1.5倍、高いという調査結果も発表されています
近年のさまざまな研究から、
歯周病によって噛む機能が低下すると肥満になりやすい、
歯周病の原因菌である歯周病菌が血管に入ると血糖値をコントロールするインスリンの働きが悪くなり、糖尿病を悪化させる、
逆に肥満や糖尿病の人は歯周病を発症しやすく、しかも重症化しやすい、
などメタボリックシンドロームと歯周病は、相互に影響し合いながら、互いを悪化させることがわかってきたのです。よく噛むことは肥満防止にもなりますので、歯周病の人は歯周病治療をして、まずはしっかり噛める歯を取り戻すことが、メタボ改善への第一歩になるかもしれません。
『芸能人は歯が命』などと言われたりはするものの、体とは違って日常的にあまり気にかけない“歯” 命に関わるような大病とは無縁のようにも思えますが・・・しかし、「歯の健康状態は寿命に関係します!」 歯が命を決める!!と言えるかもしれません・・・