こんにちは。江南市すぎもと歯科・歯科アシスタント・管理栄養士の道家です。
これまで「ライフスタイル別の食育」ということで、
妊娠期のお母さん・授乳期のお母さんへは,この[衛生士のページ]で,
離乳食期のお子さん・1~2歳児・3~5歳児 へは[もぐもぐ日記]のページへ、それぞれ食育についてお話してきました。
さて、今回からは小学校低学年(1・2年生)編を、また「衛生士のページ」に戻ってお話します。
生活面では通学や学校生活に慣れることからスタートですが、この時期は食生活の基礎が完成する時期でもあり、正しい食習慣を身につけることが大切になってきます
近年は核家族化や共働きなどの時代背景もあり、子どもが小学生になると両親ともに家を空ける時間が多く、家族間の生活時間にズレが生じている家も多くあります。外食や調理食品を利用する機会も増えることから、子どもの食と健康に関する基礎的な知識不足、食に対する関心の薄れ、食事マナーの乱れなどが指摘されるとともに、偏った食事による肥満や小児生活習慣病の増加等が懸念されています。
このような事態を防ぐために、簡単な買い物や調理など小さい頃からお手伝いをさせて、食に関する興味を引き出させてあげるとよいでしょう。子どもに食べ物に関する基礎知識を学ぶ機会を与えることがポイントです。
小学校でも栄養教諭による「食育」はなされているとは思いますが、一番は家庭です。買い物に一緒に行くことで、並んでいる野菜や果物、お肉、お魚など、たくさんの食材を目にし、一緒に調理することで、それらの食材がどう変化していくのかを見ることができます。
食卓では、今日の学校での出来事などはもちろんのこと、「給食では何を食べてきたの?」と食に関しても触れてみてください。
今は栄養バランスがとても考えられた給食が出されており、スープ1つにおいてもたくさんの野菜が入っています。子どもにとっては、何気なくおいしく食べているだけのことが多いので、「スープには何が入っていたの?」など問いかけることで、食材に関心を持ってさらに楽しく給食の時間を過ごすことができます。
そしていま大人の朝食欠食も問題となっていますが、これは学童・生徒期から継続しているものであると言われています。
朝食をとらないと、体温が上がりにくくなるため、午前中の活動が不活発になります。また、糖を必要とする脳がエネルギー不足で働きが鈍くなり、記憶力や集中力が低下、さらに創造力も劣るので、勉強に支障がでてきます。
朝食をきちんと食べて学校へ行くという習慣を身につけさせることが大事です。
早寝・早起き・朝ごはん!
このことについては、6月の「歯と口の健康週間」で子どもたちへの健康クイズとしてその大切さについて、理解を深めてもらいました。
寝ること・食べること・活動することは密接に関連しているということを忘れてはいけません。
また小学校低学年のこの時期は、歯が乳歯から永久歯へと生え変わり、将来の口腔の形態と機能が完成していく頃でもあり、”歯と口の役割”と”噛むことの大切さ”を知るための重要な時期です。
食事やおやつに噛み応えのあるもの、食物繊維の多いものを取り入れましょう。よく噛むことで、顎の運動が刺激となって脳に伝わり、脳の働きも活性化してくれます。
乳歯の一番奥に「6歳臼歯」と呼ばれる歯が生えてくるのもこの時期。
6歳臼歯は噛む力が強く、歯並びの基本となる歯ですが、一番奥にあり歯の高さが低いため、虫歯になりやすい箇所です。
仕上げ磨きをしてあげて、これから生涯使っていく大切な永久歯を虫歯から守ってあげましょう。