みなさんこんにちは!
江南市すぎもと歯科、歯科助手・管理栄養士の道家です。
今年になっての初雪が降りましたなんだか暖かい冬だと思っていましたが、雪が降るくらいの気温だととても寒いですね。
さて、今回は『特別な支援が必要なお子さんの食育』についてお伝えします。
子どもにとっての食事は、成長に欠かすことのできない大切な栄養素ですが、栄養を取り入れるためだけではなく、大切なことは「楽しく食べる」ことです。
そして、口の発達状況に応じた「安全に食べ・飲み込める食事」にすることが大事です。
障害をもっている子どもには、上手に食べたり飲んだりすることができない子がいます。
口から食べる機能が障害されると、味噌汁や麺類のように水分と固形物が混ざったものを食べることが最も難しくなると言われています。
水やお茶などの粘度の低い液体は、動きが速く、誤って器官に入りやすいものですが「液体にとろみをつける」ことでゆっくりとスムーズに飲み込むことができます。
また、食べたものを噛むことが十分にできない、舌で唾液とうまく混ぜ合わせられない、1つにまとめられないなどの障害を抱える場合は「均質でまとまりがあり、粘性が適度な食品」を代わりに提供します。
例えば、バナナにフォークで縦に切れ目をつけておくだけでも、のどに詰まる心配がなくなるようです。
おむすびには大きくのりを巻くのではなく、もみのりや青のり粉をつけるなど、噛み切りやすくするという方法もあります。
言葉によるコミュニケーションを苦手とする障害を持つ子どもには、発語が少ないために、食事を強制したり、抑制したりすることは大変難しく、根気よい対応が必要となります。
しかし、好き嫌いが多くこだわりのあるものしか食べないとか、無理に食べさせようとすると暴れる、野菜を食べないので便秘気味になる、何を食べたいのかわからないなど、支援をしていく上での苦労は相当なものです。
食べる機能を伸ばすための取り組みは、すぐに結果が表れるような簡単なものではありませんが、ここに「食べ方支援」に関するヒントをあげてみます。
<食事での工夫>
1、間食をさせない
家に帰れば好きなおやつや食べ物があるとわかっている子どもは、あえて嫌いな給食を無理して食べようとしません。また、家でも嫌いな食べ物を残し、おやつで済まそうとすることもあります。
こうした場合は、機嫌が悪くなっても途中であきらめることなく間食をなくす習慣をつけます
2、食べる量を工夫する
今まで食べたことのないものでも、まずは一口ずつ食べさせて、食べられたことを褒めましょう。徐々に2口、3口と量を増やしていき、褒められる経験をたくさんさせてあげることも大切です。
褒められると子どもも嬉しいし、食事が楽しくなります。
3、五感で食を楽しませる口に入る前の感覚・・・盛り付け、色、香り咀嚼による感覚・・・歯ごたえ、味
・飲み込む時の感覚・・・のどごし
・口に摂りこんだ時の感覚・・・形、硬さ、粘り
・言葉の少ない子どもには、「食べ物カード」を作り、食べ物に興味のない子どもには「食べることが楽しい」と 思えるよう五感を刺激するのもよいでしょう。
味をよく感じるようにしておく それと同時に食事の後の歯磨きはとても重要です!
歯磨きをせずそのまま放っておくと、細菌の巣となり、一層口の中は汚れていきます。食事を楽しむためには歯磨きは切っても切れないとても大事なものなのです。次回、支援の必要な子どもたちの歯磨きはどうしたらよいかについてお話します。
食事を楽しく食べることで子どもたちの「食べる力」を育てていきたいですね。
おいしく食べるには口の中をきれいにして、味をよく感じるようにしておくことが大事です。