皆さん、こんにちは。
江南市すぎもと歯科、歯科衛生士・口育士の戸谷です。
もうすぐ12月、いきなり寒くなるとのことなので、皆さん体調を崩さないように気をつけてくださいね。
11月は語呂合わせでいろいろな日がありますが、11月28日は『いいつば(唾液)の日』です。
普段意識もせずに口の中に出ている唾液ですが、1日にどのくらい唾液を分泌しているかご存知ですか?
実は通常1ℓから1.5ℓといわれており、いろいろな役割があることがわかっています。
消化作用
消化といえば胃や腸の役割のイメージですが、唾液を消化作用の一翼を担っています。
唾液のなかにはでんぷんを分解する作用がある消化液の一種があり、食べ物を噛めば噛むほど、唾液はたくさん出されているので、言い換えれば消化液がたくさん出ていることになり、お米やパンなどの炭水化物が消化されます。
この作用があるおかげで消化時の胃腸の負担を軽減することができます。
湿潤・保護作用
舌や頬、唇などの柔らかい部分の動きを滑らかにする潤滑剤の作用があり、歯にこすれて傷をつけるのを防いでくれます。
洗浄作用
お口のなかにとどまっている汚れを洗い流してくれています。
殺菌・抗菌作用
菌やウイルスに対して殺菌・抗ウイルスをおこなう作用です。
体内の出入り口である口はさまざまな菌やウイルスが入り込もうとしてきます。
唾液の中には10種類以上の免疫物質や酵素が入っており、多様な菌・ウイルスに対して抵抗しています。
緩衝作用
お口の中を中性に保とうとする作用です。
飲食による様々な刺激に対して元の環境に戻そうとする力が唾液にはあります。
なかでも歯を溶かそうとつくった酸を中和してくれるこの機能は重要で、緩衝作用が強ければ強いほどむし歯に強い環境を作り出してくれます。
再石灰化作用
虫歯菌により溶けかけた歯を修復して強くする作用です。
むし歯の前段階である歯の表面が白くなった状態のときに、元の状態に戻そうとしてくれます。
排出作用
毒素や異物が口に入ってきたとき、唾液がまとわりつくことでからだを守り、排出しやすくします。
また体内に投与された薬物の一部が唾液中に排出され、血中濃度を減じる作用をいいます。
唾液の働きには食べるという行為に関連するした働きだけでなく、菌の侵入を予防したり、口の中を守ったりと、さまざまな役割があります。
普段は意識することはありませんが、唾液が減ると唾液が本来もっている役割が果たせなくなってきます。
唾液が減ってしまうと起こりうることや唾液を増やすためにできることについてまたおはなしさせて頂きますね。