皆さん、こんにちは。
江南市すぎもと歯科、歯科衛生士の戸谷です。
今年ももう残り3ヶ月、あっという間に10月になりました。
今、すぎもと歯科では8020、9018を達成された方を御祝させて頂き、健康の秘訣などお話をお聞きしたりしています。
歯科疾患実態調査によると昨年の8020達成率は51.6%とのことで、高齢になっても歯を残すという時代になってきました。
しかしながら歯が残ることは良いことですが、気をつけるべきことは『根面う蝕』です。
★今回は『根面う蝕』についてお話しさせて頂きます。
根面う蝕とは、歯周病や加齢などにより歯ぐきが下がり、露出した歯の根にできるむし歯のことです。
露出した根面がう蝕になりやすいのは象牙質とエナメル質の違いにあります。
根面は柔らかい象牙質のため、水晶と同じ位硬いエナメル質部分に比べ、う蝕になりやすくリスクも高くなります。
有病率は全体の49.3%で30歳代から年齢が高くなるにつれ増加し、70歳代は65%、80歳代では70%にもなっています。
ではなぜ、高齢になるとなりやすいのでしょうか?
う蝕から歯を守る唾液が減少するため
年齢を重ねると、何らかの薬を服用されている方も徐々に増えていきます。
薬のせいだけではありませんが、唾液の分泌が少なくなる副作用がある薬も多く、ご高齢になると口の中が乾く方も多くいらっしゃいます。
唾液は、むし歯菌によって作られた酸を中和して歯を酸から守る作用だけでなく、酸によって溶けた歯を元に戻す再石灰化力があり、この2つの力でむし歯から歯を守っています。
年齢を重ねると自然と唾液の分泌が少なくなったり、薬の副作用で唾液が減ってしまうことで、これまで以上のケアが必要になります。
口腔内の水分保持が難しい
お口の周りの筋力が低下することで、口の中全体にだえが行き渡らなくなったり、唇を結びづらくなるために口の中の水分が蒸発しやすくなることでも口腔乾燥が助長されます。
歯ぐきが退縮してしまう
歯周病や加齢などにより歯ぐきが下がり、歯の根元が露出してしまうと歯ぐきで覆われていた象牙質が酸にさらされてしまいます。
次回は根面う蝕を予防するポイントについてお伝えしていきますので、ぜひご覧くださいね。